危険物取扱者試験 第4類 合格テキスト
乙種危険物取扱者
第四類引火性液体
第四類は引火性液体です。
ありとあらゆる場所で使用されており、それゆえ危険物火災の原因になることが最も多い類の危険物です。
共通の性質
①火気等により引火または爆発の危険
②蒸気比重が1より大きい
⇒空気より重いため低所にたまる
③電気を通しにくい
⇒静電気がたまりやすい
④水に溶けないものが多い
貯蔵・取扱い・火災予防
①炎・火花。高温体の接近または加熱を避ける
②容器を密栓して冷暗所に貯蔵する。容器いっぱいに入れず空間を確保する。
③低所にたまった蒸気を屋外の高所に排出する。換気を行い常に燃焼範囲の下限値よりも低くする。
④可燃蒸気が溜まりそうな場所では、火花を使用する機械器具などを使用しない
⑤静電気を除去する措置をとる
- 容器タンク配管ノズルなどには電気の通しやすい材料(導電性)を使用する
- 周囲の湿度を上げる
- 静電気が発生しそうな場所に接地(アース)をつける
- 作業衣はなるべく木綿の物を使う
- 容器に危険物を注ぐときはゆっくり注ぐ
消化方法
窒息消化
消火薬剤の例:霧状強化液・泡・ハロゲン化物・二酸化炭素など
※アルコールやアセトンなどの水溶性液体には水溶性液体用泡消火薬剤(耐アルコール泡)を使用する
性質
第四類危険物は、特殊引火物・第一石油類・アルコール類・第二石油類・第三石油類・第四石油類・動植物油類に分類されます。
特殊引火物 | ジエチルエーテル C2H5OC2H5 二硫化炭素 アセトアルデヒド 酸化プロピレン |
第一石油類 | ガソリン ベンゼン トルエン 酢酸エチル アセトン ピリジン ジエチルアミン |
アルコール類 | メタノール エタノール η-プロピルアルコール イソプロピルアルコール |
第二石油類 | 灯油 軽油 クロロベンゼン キシレン 酢酸 |
第三石油類 | 重油 クレオソート油 ニトロベンゼン グリセリン |
第四石油類 | ギヤー油 シリンダー油 |
動植物油類 | アマニ油 |
それではそれぞれの物品について詳しく見ていきます。
特殊引火物
特殊引火物とは『ジエチルエーテル、二硫化炭素その他1気圧において、発火点が100℃以下のもの、または引火点が-20℃以下で沸点が40℃以下のもの』と消防法で定義されている。